離 婚

離婚協議書は公正証書で作成しましょう。

離婚協議書

  • 離婚後にもめないために、公証人役場で「離婚給付等契約公正証書」という離婚の合意書を作成します。
  • 親権者と監護権者(子の監護養育をする者、通常親権者がすべきこと)を決めます。
  • 子供の養育費、子供との面会、離婚慰謝料、財産分与等を決めます。
  • 強制執行ができる条文を入れて、支払いが滞ったときに裁判にしなくても取り立てができるようにも出来ます。
  • 養育費の金額に決まりはありませんが、裁判所のホームページに参考となる、支払義務者及び権利者の年収に応じての算定表があります。     ➡ 裁判所ホームページ「養育費・婚姻費用算定表」 
  • その金額はあくまでも当事者の合意によって決めます。
  • 子が成人しても、大学卒業までの養育費の合意も有効です。
  • 住宅ローン付の不動産の財産分与は、分与を受ける当事者に資力がないと銀行の承諾が得られません。仮登記という手続する等の方法をとります。

離婚届

  • 協議離婚のときの離婚届には2人の証人が必要です。
  • 親や兄弟、友人など、成人であれば誰でもよく、また、夫側、妻側のどちらでも構いません。法的な責任はありません。
  • 証人には、生年月日、住所、本籍地の記入と署名・押印をしてもらう必要があります。
  • 証人になると責任が出てくると思われて、なってくれる人がいない。頼みづらいと思われたら、弊事務所で証人になることができます。
  • 書類が完記されていて、本人の署名があり委任状があれば、お話しを聞いたうえで証人として署名できます。
  • 一方的に離婚届を提出されないようにするためには、「不受理申出」をしておきます。

退職金や、年金の分割についても決めておきましょう。

離婚時年金分割制度

  • 婚姻期間中の厚生年金の保険料納付記録を分割する制度で報酬比例部分の上限50%までを分割できます。
  • 退職金も夫婦の協力によって得られた財産とみることができますので財産分与の対象となります

後になってもめ事のならないような協議書の原案を作成いたします。

 

児童扶養手当とは

父母の離婚などで、父親または母親と生計を同じくしていない18歳の年度末(3月31日)までの児童を養育しているひとり親家庭の父または母、または父母に代わってその児童を養育している人に支給されるものです。

(障がいの状態にある児童の場合は20歳まで適用されます。)また、父または母に障がいがある場合(国民年金の障害等級1級程度)、または、行方不明、1年以上拘禁されている家庭の父または母も対象となる場合があります。(浜松市抜粋)

生活の安定と自立の促進のために支給され、児童福祉の増進を図ることを目的とされています。

浜松市の場合、児童扶養手当は申請された翌月分から支給開始となりますが、支払時期は認定後です。

4月、8月、12月に分け、その月の11日に指定金融機関に振り込まれます。

児童手当は過去にさかのぼって請求できませんので、離婚後迅速な手続きが必要です。

会津若松市HPにて、養育費にはどんなものが含まれるのか、また含まれないものが示されていましたのでご紹介します。

児童扶養手当に関すること 会津若松市
↓https://www.city.aizuwakamatsu.fukushima.jp/docs/2008082900100/

児童扶養手当申請のために

手当を受けるためには申請条件・必要書類や支給制限がありますし、事実が発生してから5年を経過した場合、申請できませんので、確認の為、申請の前に市担当窓口等に相談します。(浜松市であれば各区役所社会福祉課)

また公的年金を受給されている場合はこちらをご確認下さい。
https://www.hamamatsu-pippi.net/docs/2014021901640/

以下 浜松市の例

提出書類
・児童扶養手当認定請求書
・母(養育者)または父及び児童の記載されている戸籍全部事項証明書(戸籍謄本)(離婚の場合は 離婚日が記載のもの)
・外国籍の方は国の機関が発行する独身である証明と、業者により日本語に翻訳したもの
・上記以外にも必要な書類が必要な場合があります。各区役所社会福祉課に確認をしてください。

 

持ち物
・認印
・申請者名義の普通預金通帳
・年金手帳
・健康保険証
・請求者のマイナンバーカードまたは個人通知カード+身元確認書類
・児童・配偶者・不要義務者の個人番号がわかるもの
 (マイナンバーカード、個人番号通知カードなど)


支給額について

受給資格者本人及び同居の扶養義務者等の所得額と、児童の人数により支給額が変わります。(所得により、児童扶養手当が全額支給される場合と一部支給の場合があります。)

浜松市では独自に「浜松市ひとり親家庭等自立支援手当※」というものを設定しています。自治体により異なりますので、確認しましょう。

対象児童 全額支給 一部支給 浜松市ひとり親家庭等自立支援手当※
第一子 月額42,500円 月額42,490円
~10,030円
 
第2子加算額 月額10,040円 月額10,030円
~5,020円
10,000円から第2子加算額を引いた額
第3子以降加算額
(1人につき)
月額6,020円 月額6,010円
~3,010円
10,000円から第3子以降加算額を引いた額


※ひとり家庭等となった日(離婚した日など)の翌月から3年未満の場合は「浜松市ひとり親家庭等自立支援手当を申請することができます。
浜松市ひとり親家庭等自立支援手当支給額は、児童扶養手当の第2子、第3子以降加算額と合算で最大10,000円となります

所得制限額の表

扶養親族の数 本人(全部支給) 本人(一部支給) 扶養義務者、配偶者
0人 490,000円 1,920,000円 2,360,000円
1人 870,000円 2,300,000円 2,740,000円
2人 1,250,000円 2,680,000円 3,120,000円
3人 1,630,000円 3,060,000円 3,500,000円

「収入」ではなく、「所得」になりますのでご注意ください。
養育費の8割相当額が所得に加算(請求者本人に所得に加算)されます。

所得から控除できる額
社会保険料相当額(一律) 80,000円
勤労学生控除・障害者控除(1人につき) 270,000円
特別障害者控除(1人につき) 400,000円
雑損・医療費・小規模企業共済等掛金控除(住民税で控除された額)
配偶者特別控除(住民税で控除された額)
老人控除対象配偶者控除【本人のみ】
老人扶養親族控除(1人につき)【本人のみ】 100,000円
特定扶養親族控除【本人のみ】 150,000円
寡婦(寡夫)控除【扶養義務者等のみ】 270,000円
特別寡婦控除【扶養義務者のみ】 350,000円

 

全部支給の場合の所得制限限度額が平成30年8月から、30万円引き上げられます。

これによって、現在全部支給されていない方が、一部支給から全部支給の対象に変わる場合があります。

一部支給の方も手当額が増える場合があります。

 → 厚生労働省ホームページ からの表です

また、支払回数も年3回→6回への変更が検討されているようです。

 → 厚生労働省ホームページ

 

支給額計算例

計算方法   
まず対象所得を出します。

給与以外に所得がない場合の「対象とする所得」計算方法
「対象とする所得」=給与収入-給与所得控除-8万円(社会保険料相当額)-各種控除
養育費が支給されている場合、養育費の8割相当額が「対象とする所得」に加算されます。

支給される手当額を出します。

手当額=42,500円-{(「対象所得」-「全部支給の所得制限額」)*0.0226993(係数)+10}第2子の係数 0.0035035 第3子以降の係数 0.0020979係数を乗じて得た数値は、10円未満四捨五入。

 

藤枝市が示す計算式を基に、おおよその一部支給の支給額を計算してみます。

子供が1人、月収入が200,000円=年収2,400,000円、養育費が月10万円の場合
(各種控除は家庭により違いますので、今回は0で計算)
2,400,000-900,000(給与所得控除)-80,000+960,000(養育費の8割)

 =2,380,000 ←対象所得


※この時点での金額が全部支給(所得ベース)の金額以下であれば、全額支給されます。
42,500-{(2,380,000-870,000)×0.00226993+10}=39066.84057
10円未満四捨五入なので、 ¥39,070 ←手当額

同じく月収入150,000円=年収1,800,000円の場合(180万円を境に給与所得控除が変わります)
1,800,000-720,000-80,000+960,000=1,960,000 ←対象所得
42,500-{(1,960,000-870,000)×0.00226993+10}=40015.7763
10円未満四捨五入なので、 ¥40,020 ←手当額

 

給与所得=給与収入―給与所得控除

給与等の収入金額
(給与所得の源泉徴収票の支払金額)
給与所得控除額
1,800,000円以下 収入金額×40%
650,000円に満たない場合には650,000円
1,800,000円超 3,600,000円以下 収入金額×30%+180,000円
3,600,000円超 6,600,000円以下 収入金額×20%+540,000円
6,600,000円超 10,000,000円以下 収入金額×10%+1,200,000円
10,000,000円超 2,200,000円(上限)

 

支給後の注意点

浜松市においては、毎年8月、すべての受給者は児童扶養手当現況届を提出することになっています。

また受給後(児童が3歳になってから)5年、または受給要件に該当後7年を経過すると、児童扶養手当一部支給停止適用除外事由届を提出します。

その他にも、受給要件に該当しなくなったり、住所や氏名が変更になった場合など、届出の内容が変わった場合には、すぐに変更の手続きが必要です。

手続きが遅れると、その後の手当てが支給されなくなったり、支給額を返金しなければならない場合が出てきます。