イギリス人の宗教観
イギリスには、16世紀に作られたEcclesia Anglicana(アングリカン・チャーチ)と呼ばれる「イギリス国教会」があり、ローマ・カトリック、プロテスタント、東方正教会と並ぶ有力宗派です。国民のほとんどがキリスト教徒であるような勝手なイメージを持ってしまいますが、今日の実情はそうでもなく、若者を中心に宗教離れが目立ち始め、国民の過半数は無宗教だとも言われています。キリスト教徒を名乗る人の中にも、宗教的行事を欠かさない敬虔な信徒は減少傾向にあるようです。イスラム教、ヒンズー教等の信者も存在し、信教の自由は保障されています。
婚姻可能年齢:男女とも18歳(両親の同意があれば16歳)
イギリス人と英国で婚姻する方法
1 教会で宗教上の結婚式を挙げる
※役所での手続きが必要な宗教もあります。
2 レジストリ―オフィス(市町村の結婚登記所)で届け出結婚を行なう
※結婚の儀式が必要です
儀式は役所職員の結婚登記官が行ないます。
3 役所が認可したレストラン、ホテル、集会所などでの結婚式を行う
※結婚登記官2名が出張派遣されます。
- ライセンスの取得が必要!
- ライセンスは、結婚前に英国国教会の神父または結婚登記官から与えられます。ライセンスを取得するには、結婚式前に、最低でも3週間にわたって、Give naticeという<結婚予告>を公示し、結婚に対しての異議の有無を問う、18世紀から続く慣習があります。これは偽装結婚を防ぐ意味もありますが、これを嫌って、教会で結婚式をしたくない人も増えてきています。そういう方は(外国人を含め)<結婚予告>に代わって<宣誓供述書>を提出することでライセンスを取得することができます。。
- 1 在日イギリス大使館で結婚訪問ビザを取得
- 観光ビザでの入国の場合、イギリスでの結婚手続きができない可能性があります。 結婚のためにイギリスへ渡航する際は、必ず結婚訪問ビザ(Marriage Visitor Visa)を取得してください。
申請時期――3か月前から
発行日数――約3週間
滞在期限――6か月
- 2 在イギリス日本大使館に【在留届】を提出する
- 外国に3か月以上滞在する場合に、滞在国の在外公館に「在留届」を提出しなければなりません。 なお、在留届はインターネット経由でもできます。
- 3 Resister Office(レジストリ―オフィス)を予約する
- 指定された日時に、レジストリーオフィスに出向き、別々に面接を受けます。 結婚式の日にちや場所、その他いろいろな他愛ない質問をされますが、偽装結婚を防ぐためです。
- 4 Giving notice(結婚予告) の予約をする
- これは昔からのしきたりです。結婚する2人がレジストリーオフィスに、いつ・どこで結婚式を挙げますという旨を伝えると、その内容が記載された紙を掲示板に貼り、意義を唱えるものが28日間出てこなければ、無事、ライセンスが与えられ、結婚できるというものです。 結婚式をあげる日にちから遡って、28日前にこのGiving notice<結婚予告>の手続きをする必要があります。 これを嫌がって、教会で結婚式を挙げない若者が増えてきたため、<結婚予告>の代わりに、<宣誓供述書>の提出でもライセンスは認められます。外国人の場合もこれに準じます。
- 5 結婚式を挙げる
- 教会または結婚登記所のいずれの場合も結婚の証人として2名の立会いとサインが必要です。
宣誓とサインが終わって結婚の登記が終了すると、登記所から婚姻証明書(marriage certicate)が発行可能となります。
。 - 6 日本大使館(領事館)へ結婚証明書を提出
- 【必要書類】
- ◆婚姻届 2通
♦イギリス人の婚姻要件具備証明書と、その和訳
◆イギリスの婚姻証明書(marriage certificate)
と、その和訳(日本公館所定の書式のもの). 各2通
◆日本人の戸籍謄本または抄本 2通
◆イギリス人の出生証明書(birth certificate)と和訳 各2通
◆パスポートのコピーと原本の提示 - ◆婚姻届 2通
- 7 イギリス、日本両国で婚姻成立
- 以上で、無事、婚姻手続の終了です。 プロセスが多く、時間はかかりますが、達成感が味わえ、感動も大きいのではないでしょうか?
イギリス人と日本で婚姻する方法
日本人とイギリス人の婚姻の場合、イギリス法による婚姻が成立する前に日本大使館へ婚姻届を提出しても受理されません。
この場合は日本の市町村窓口への直接提出となります。
また、日本人が戸籍上の姓をイギリス人配偶者姓に変更したい場合は、婚姻より6ケ月以内に行ないます。
それ以降の場合は家庭裁判所の許可が必要です。
- 1 イギリス人が婚姻要件具備証明書を取得
- イギリス本国または在日本イギリス大使館で取得できます。
- 【必要書類】
●イギリス人のパスポート原本
●現住所を証明するIDカード等(在留カード、運転免許証など)
●イギリス人の出生証明書原本 ※両親のフルネームの記載が必要
●離婚、死別等がある場合は、状況に応じた書面
- 【必要書類】
- 2 日本の市町村役場に婚姻届を提出
- 【必要書類】
- ●婚姻届
●日本人の戸籍謄(抄)本
●イギリス人の婚姻要件具備証明書とその日本語訳
●イギリス人のパスポート
- ●婚姻届
- 3 婚姻成立
- 書類に不備が無ければ、婚姻成立となります。
イギリス本国に報告の必要はありません。
参考資料:在イギリス日本大使館ホームページ
駐日イギリス大使館ホームページ