婚姻要件具備証明書

◆婚姻要件具備証明書とは?

そもそも、「婚姻要件具備証明書」とは何でしょう?聞いたことがない人も多いのではないでしょうか。
「婚姻要件具備証明書」とは、その者の本国の法律が定める婚姻の成立要件を充足していることを証明するもので,各国の公的機関で発行されます。
 もう少し詳しく言うと、婚姻要件は世界各国によって違います。そして、外国人が婚姻要件を満たしているかどうかは、その外国人の国の法律で決められています。外国人が婚姻要件を満たしていることを証明した書類のことを「婚姻要件具備証明書」と言います。
 例えば、日本人が外国籍と方と婚姻するケースを想定してみますと、日本国民が外国の方式によって婚姻する場合に、当該日本国民が日本の法律による婚姻要件を備えていることを証明するものです。


◆婚姻要件具備証明書はどこで取得できるの?

その者の本国の法律が定める婚姻の成立要件を充足していることを証明するもので、各国の公的機関で発行されます。
 日本人の場合は、戸籍事務を取り扱っている法務局又は地方法務局及びその支局(通常は出張所では発行していません)、並びに本籍地の市区町村役場で作成し発行しています。

しかし、例えば、中国大使館では法務局(地方法務局を含む。)で発行の婚姻要件具備証明書を提出するように指導しているようですので、法務局で発行された同証明書を提出するようお奨めします。

法務局では、本籍を管轄する以外の局でも、戸籍事務を取り扱っている法務局又は地方法務局及びその支局で、作成・発行しています。


◆婚姻要件具備証明書の取得方法

 証明書の請求には,次のものが必要となります。
(1) 請求者の戸籍謄本又は抄本(なるべく新しいもの) 1通
(2) 請求者のパスポート又は運転免許証等の身分証明書

「注意点」

  • この証明書には、お客様が提出された証明書交付請求書の記載に基づき、婚姻する相手方の氏名・性別・生年月日・国籍を記載することになっています。
  • 中国の方の場合は,いわゆる簡体字かどうかを確認の上、簡体字のときは対応する日本における正字(漢字)も確認しましょう。簡体字は証明書には記載できません。記載を間違えて請求すると、後から訂正できないため、最初から請求手続をやり直すことになります。
  • 証明書の請求及び受領の際は、不正取得を防止するため、必ず本人が訪れることになっています。代理人による請求及び受領、郵送では対応できません。

 

◆日本外務省及び中国大使館(領事館)の認証について

日本人の婚姻要件具備証明書(法務局発行)を配偶者の母国の役所に提出する場合は、通常、日本外務省の認証が必要になりますので、ご注意ください。
また、配偶者が中国の方の場合、中国大使館(領事館)の認証も必要になります

◆各国における対応事例

【中国の場合】

 申請者が管轄地域内の中国公民で、すでに法定結婚年齢(男 満22歳,女 満20歳)に達していて、日本の市区町村役所で結婚登記の申請をする場合、大使館、総領事館で"婚姻要件具備証明書"公証の申請が必要です。


1.申請の必要書類
 (1)パスポートと写真ページのコピー
 (2)住民票原本(3ヶ月以内有効)或いは在留カード原本及び両面コピー
 (3)"声明書"に記入
 (4)"申請表"に記入

 

2.補足説明

  • 有効なパスポートがない場合は先にパスポートを更新します。
  • 在留資格が切れている場合は陳述書も併せて提出すること(記入内容:申請者の氏名、性別、生年月日、中国国内住所、日本国内住所、日本に来てからの経歴、署名、日付)陳述書の最後には、"以上記載した内容は真実であり、事実に反する内容がある場合は、私自ら一切の法律責任を負うことを誓約します"の一言を必ず記入します。
  • 短期滞在者の場合はパスポート以外に中国国内の公証役場で発行した《未婚声明書》を提出します。中国以外に居住している場合は居住地管轄国中国大使館(あるいは総領事館)が発行した《未婚声明書》を提出します。
  • 中国香港、マカオ、台湾の身分証所持者で、日本定住していない者は、中国香港,マカオ,台湾の関係機関が発行した独身証明を提出します。
  • 必ず申請窓口の職員の面前で"声明書"に署名し、当日の日付を記入します。

※その他手続きの詳細は、在外公館にお尋ねになることをお勧めします。

【ベトナムの場合】

1.申請の必要な書類
 (1) 婚姻要件具備証明書の申請書(規定に従った申請書)
 (2) 当事者の旅券2ページ目、3ページ目、又はそれに替わる書類の写しと照合のための原本の提出
 (3) 日本在住の役所から発行してもらう結婚登録書に自分の名前が記載されていない証明書

    (下記の証明書の参考を御参照下さい)
 (4) 出国前に当事者在住の町村級の人民委員会から発行してもらう婚姻状況確認書の原本

   (規定証明書通り、結婚のための目的、結婚相手の氏名、旅券番号、国籍、婚姻届予定場所の名前等を明白に記入して、6月以下の効力を持つもの)
 (5) その他、法的効力のある日本国内在住の証明書の提示、例えば、住民票、外国人登録書

 

2.書類受理日数:5営業日。即日発行を希望する場合、大使館が調整できる場合に限り、発行が可能。

 

3.規定に従った費用の納付

※その他手続きの詳細は、在外公館にお尋ねになることをお勧めします。


【結婚登録書に自分の名前が記載されていない証明書の参考】
  1 届出の種類 婚姻届
  2 国籍 ……
  3 氏名 ……
  4 生年月日 …西暦 …年 …月 …日
  5 証明期間 平成 …年 …月 …日から平成 …年 …月 …日まで
    上記の者の婚姻届は受理していない事を証明する、 
   令和 …年 …月 …日  
    …役所区長             (印鑑)

【インドネシアの場合】

1.婚姻手続きの手順
 インドネシア国内において当国の方式により婚姻手続を行う場合には、下記 (1) ~ (3) の手順によることになります。

(1)「婚姻要件具備証明書」の入手
 在インドネシア日本国大使館(または居住地の日本国総領事館)で申請し、交付を受けて下さい。必要書類等手続については下記2.のとおりです。

(2)当国での婚姻手続
 イスラム方式の婚姻の場合には居住地の宗教事務所(K.U.A)で、また非イスラム式の婚姻の場合は居住地の民事登録事務所( Kantor Catatan Sipil )にて、婚姻されるインドネシア国籍者とともに婚姻手続を行った後、婚姻証明書(イスラム方式の場合は BUKU NIKAH 、非イスラム方式の場合には AKTA PERKAWINAN )の交付を受けることになります。
 この手続を行う際に、通常、上記(1)の「婚姻要件具備証明書」を必要としますが、その他の必要書類等については、手続を行う各々の事務所にお尋ね下さい。

(3)日本側への婚姻届提出
 上記手続により婚姻成立後、3か月以内にその事実を日本側にも届け出る(婚姻届)必要があります。婚姻届は管轄の在外公館(大使館、総領事館)または、国内の本籍地役場等のいずれかに提出して下さい。必要書類等は下記 3.のとおりです。

2.「婚姻要件具備証明書」の申請手続

(1)必要書類(いずれも日本国籍者のもの)
  a. 戸籍謄(抄)本 1通(原本 ただし申請日前3か月以内に発行されたもの)
  b. 旅券(原本)
  c. 手数料 在インドネシア日本国大使館(または居住地の日本国総領事館)の旅券・証明・査証関係手数料をご参照下さい。
  d. インドネシア人婚約者の国籍が分かる書類(出生証明書等)

(2)手続
 上記必要書類を、ご本人(日本国籍者)が持参の上、当館領事部窓口にて申請して下さい。
 申請日の翌開館日の午後以降に証明書を交付いたします。

(3)その他
 日本の民法の規定により、18歳未満の男性及び16歳未満の女性の方は結婚できません。
 未成年(20歳未満)の方は法定代理人(両親等)の同意書が必要です。
 当館で婚姻届を届けられる際に,本証明書の写しを添付して頂きたいため,ご自身で写しを保管してください。

※その他手続きの詳細は、在外公館にお尋ねになることをお勧めします。